成長社会から成熟社会へと移り、人生100年時代なんて言われているこの時代、2000万円の老後貯蓄を心配するよりも、先を見た人生設計を立てて生きていく方がいい。この先の人生を考えるとき、何を、どのように考えて計画を立てればいいかが示されています。
タイトルの35歳にこだわらず、先の人生に不安感を持っているすべての人におすすめします。
本の概要(一言アウトプット)
戦略的ライフプランニングが本書のテーマです。
人生100年時代、成熟社会を生き抜くために、どのような戦略を立てていくべきかが書かれています。
本への質問1 なぜ人生に戦略が必要なのですか
日本の社会は成長社会から成熟社会へと移り、教育・就職・年金など、以前は国や会社が「みんな同じく」幸せになれるように設計してくれていたが、年功序列、終身雇用制度の破たん、先行きの見えない年金制度など、今はそれらが崩れてしまっている。
みんなと同じようにしているだけでみんなと同じように幸せになれる時代ではなくなり、それぞれ一人一人が自分の人生を自分で生き抜く戦略が必要な時代になった。
本への質問2 戦略的な人生とは、どのように計画しますか
「こういう人生が正しい」という正解は、もうなくなっている。だから、正解を探す考え方ではなく、まずやってみて、修正しながら道を探っていく修正主義の考え方で進める。
PDCAのサイクルも大事だが、感覚的にはDo⇒Adjust⇒Do⇒Adjust・・のように、試してみて上手くいかなかったところはすぐに修正して、これを繰り返しながら、納得感の得られる納得解を探していくこと。
とにかく、一歩をどんどん踏み出していくこと。
本への質問3 戦略的ライフプランにおいて35歳とはどんな位置づけですか
10代:生きていくための土台となる「集中力」と、人と人との「バランス力」を身に着ける時期
20代:自分の一つ目の専門スキルを体得する時期。”これだ”と思ったことに対して、1000本ノックのようなつもりでとことん打ち込む時期
30代:迷いながら、その先に来る40代、50代をどう生きるのかについて模索する時期
大事なことは、立ち止まって悩むのではなく、走りながら「この先に自分が身に着けるべき自分の技術とは何か」を悩んで考えること。気を付けておくことは、「その技術は、会社の外でも通用するか?」、「十分に磨き上げることはできるか?」ということ。
本から得た気付きと実践すること
著者の藤原和博さんが中学校の校長をしていたとき、朝はバスで出勤するが帰宅するときはタクシーを使っていたそうです。それを聞いて「贅沢をしている」と思う人もいたけれど、藤原さんは「いつ来るか時間がハッキリ読めないバスを待って時間を無駄にしたりイライラしたりするよりも、すぐ帰途につけるほうに投資するのは当たり前の選択」と言われます。※その路線バスは、時間がかなり不規則だった。
その判断の基準は、自分自身の時給です。
校長の年収から逆算した時間給は、約4000円。15分だと1000円の換算。15分バスを待つよりも、さっさとお金を払ってタクシーで帰る方が気分もいいし、時間的な余裕もできるから投資としては十分な見返りがある、そういう理屈です。
このエピソードを読んで、私は自分の今の収入から逆算した時間給というものをこれまで全く意識していなかったことに気付きました。
そこで、自分の月収、自分の平均的な勤務時間から計算して時間給を出してみると、なんとも寂しい数字。。。アルバイトの時給よりは良いものの、自分の1時間の労働価値とはこの程度のものだったのか、と悲しくなってしまいました。
この数字の感覚を持っているのは、意外と大事なことだと気が付きました。
自分が何気なく過ごしてしまっている時間の使い方について、考え直さないといけません。そのうえで、自分はどれぐらいの時間給を目指したいのか、その価値を提供するには自分はどんな風にならないといけないのか、良く考えて行動していきたいと思います。
以上です。
最後まで読んでいただいて、ありがとうございます。
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