「自分には絵心が無い」と思っている人は、練習することでどこまでの絵を描くことができるようになるのか?
そんなテーマで、「まずは100枚のスケッチを描く」という目標に向けて活動をしていました。
当初は1日1スケッチを掲げて描いていましたが、絵のモチーフが複雑になっていくにつれて一枚のスケッチを仕上げるのも時間が徐々に長くなり、さすがに毎日スケッチを継続するのは苦しくて途中からペースダウンしてしまっていました。
初期の頃は簡単な内容しか描けなかったので、一つのスケッチをだいたい15-20分ぐらいで描けていましたが、最後のあたりは下絵から色つけまでトータル5時間ぐらい要していたので、これはさすがに毎日は無理でした。
それでも目標は達成しようと継続した結果、2019年12月から始めて2020年7月に、ようやく100スケッチを達成しました。
100スケッチ練習して、描く絵はどうなったのか?
これについては、実際に描いた絵を見てもらうのが一番わかりやすいと思います。1枚目から描いた順番に見ていけるスライドショーを作成したので、まずはこちらをご覧ください。
絵の上手い、下手というのは人によって物差しが違うので上手くなったとは言えませんが、練習をし始めたばかりの時に比べると、多少は上達したと言っても差し支えないのかなと感じています。
結論として、
100枚スケッチを練習することで「絵心が無い」と思っている人も多少は上達する
ということがわかりました。
100スケッチを実際にやってみて感じたこと
実際に絵を描き続ける中で、最初は思ってもいなかった色々な発見がありました。絵が上達するしないということよりも、実際こちらの方が価値があるように自分では感じてるので、これらのことについても書いておきたいと思います。
絵を見てくれる人の存在の大切さとありがたさ
100スケッチを達成できたのは、私の絵を見てくれる人や、私の描く絵を楽しみにしてくれる人がいたからだと断言します。自分一人でひっそりと描くだけでは、多少は続いていたかもしれませんが、100スケッチまで到達することはありませんでした。
そもそも「自分は絵が下手」と思っているところがスタート地点なので、自分が「これは上手く描けた」と思える絵なんて、まぁそうそうありません。描いていて、「あぁ、自分はなんて絵が下手なんだ」、「なぜ思っているように描けないのだ!」と感じながら描いていることの方が多いのが実状。複雑なモチーフを描いていたりするときは大抵そんなことを感じながら、諦めて逃げ出したくなる衝動と戦いつつ描いています。
そんな風に半べそをかきながら描き上げた、自信のかけらも無い絵を人前に出すというのは、割と勇気がいることなのかも知れません。私の場合は最初にSNSや現実世界でも「100スケッチします」と公言していたこともあり、「笑われてなんぼ」と思って出していましたけれども、最初の公言がなかったらやっぱり躊躇してなかなか人前には出さなかったでしょう。
そしてそうやって描いた自信ゼロの絵に、意外と「いいですね」と言ってくださる方がいたというのは本当に驚きであり、嬉しい発見でした。このことは「スケッチを50回行った時点で感じていること」という記事でも書いたとおりです。
これを割と早い段階で気がつけたことは、私にとって大きかったと思います。
人はやっぱり、誰かに褒めてもらわないと木には登らない生き物なんですね。
「この絵、いいですね」
「次の絵も楽しみにしていますね」
そうやって周りの方に励ましてもらえることや、次の絵を楽しみに待ってくれる人がいることが、どれほど私の気持ちを強くさせたことか。
他力本願では何も達成できないですけれど、自分にとって味方になってくれる人を自分でしっかり見つけて、その人の期待を他力として頼らせてもらうことも大切なことなんだなあと学ぶことができた体験でした。
新しい出会い
スケッチの取り組みを始めてから、新しい人との出会いがたくさんありました。これも、絵を描き始めた時点では全く考えていなかったことでした。
これには、ベトナムの風景画を描き始めたことが大きく影響していたように思います。
ベトナムに行ったことはないけれどベトナムに関心を持っている人、ベトナムにかつて住んでいたことがある人、ベトナムに今住んでいる人(外国人もベトナム人も)、これらの方々が、私の描く絵に興味を持ってくださり、絵を描いていなければ関わり合うことはなかったであろう人たちとの繋がりを持つことができました。
新しくできた人との繋がりの多くは、FacebookやTwitterを通じてできたものでした。ここで改めて、ネットやSNSというものの可能性を感じずにはいられません。
また、ネットだけでなく実際にお会いする新しい出会いもありました。
特に、画家の「たけおあきこ」さんとの繋がりは、私にとって大きな興奮と衝撃をもたらしました。
たけおあきこさんは、私が絵を描こうと思うずっと以前から、ホーチミンのお土産物屋さんに販売されているポストカードを見て知ってはいたものの、ホーチミンで個展を開かれていたことなども聞いていたので、まさに憧れの人であり、雲の上の存在でした。
まさかそんな方と、直接お会いして繋がりを持てる日が来るとは、夢にも思っていませんでした。
初めてお会いしたとき、2時間半ほどご一緒させていただいたのですが、その間ずっと途切れることなくお互い絵の話をしました。絵の話をこんなにワクワクしながらたくさん話したのは、その時が初めてでした。また自分がこんなに絵のことで話しているというのも、自分自身で驚きでした。
たけおあきこさんは本当に素敵な絵を描かれるので、是非一度たけおあきこさんのブログも見てみてください。私もこんな風に絵で表現したいなあと思う、素朴な温かみのある絵を実に表情豊かに描かれています。
このような、たくさんの方との新しい出会いがあったり、周りの方々からの応援をいただきながら、絵には何か人と人の心を繋ぐ力のようなものがあるのではないかなと感じています。
新しい出会いがあれば、そこにまた新しい世界が広がります。
ひとまず「100スケッチを描く」という私の取り組みについては一旦完了です。
もし絵を描いてみたいけど自信が無いと思う方がいたら、ぜひ私のスライドショーを見て欲しいと思います。そして私の描いた絵を見て、「自分にもできそう」ということを感じてもらいたい。
絵を描きたいけど迷っている人にとって、私の今回の内容が少しでもお役に立てることがあれば、こんなに嬉しいことはありません。
以上です。
最後まで読んでいただいて、ありがとうございます。
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